2021.11.21 メッセージ内容

「確立した王国」 Ⅱサムエル5:1-12

ダビデは、主が自分をイスラエルの王として堅く立て、・・高めてくださったことを知った。(12節)

民の求めによって、イスラエルに王制は始まりました。しかし初代の王サウルは自分の力に頼り、神に従わなくなりました。それゆえ主はダビデを選ばれたのですが、サウル王によって命を狙われます。でも、サウルが戦死した後、ダビデは王に即位しました。3つの理由があったからです。

一、民の同意があった

最初は、出身部族のユダ族にだけ支持されていたダビデでした。でもこの時、イスラエルの全部族がみな集まってきて、ダビデに王になるよう願い求めたのです。サウル王に追われながらも決して反撃しなかったダビデの姿を見ていたからだと思われます。そして諸部族の長老たちはイスラエル南部にあったヘブロンに集まり、正式にダビデに油を注いで王としました。それは、ダビデが30歳になった年でした。

10代の時からサウルに従っていたダビデは、約20年間、王と民のために仕えていたことを忘れてはなりません。たとえ王国であったとしても民の同意が必要でした。現代の民主主義の世界ではこのことは不可欠です。主がダビデをイスラエルの君主とされたことを、イスラエルの民が認めることこそ、王国の基盤でした。

二、首都が定められた

全イスラエルの王となったダビデが最初にしたことは、首都を決定することでした。エルサレムはヨシュアの時代にすでに占領されていたのですが(ヨシュア記12:10)、そのころはエブス人が住んでいました。エルサレムは、ヘブロンよりも北にあって、全イスラエルを支配するために、地理的に重要な所でした。ダビデは困難を克服して、この町を首都に決定したのです。

この場所は、東と西と南を谷に囲まれた小高い丘でした。外敵から攻められにくく、軍事的にも重要な所です。約1000年前、アブラハムが息子イサクを神に献げたモリヤの山はここでした。また、この50年ほど後にはここに神殿が建築され、1000年後には主イエスが十字架につけられた記念すべき場所です。現在でも、ユダヤ教・イスラム教・キリスト教の聖地となっています。

三、神の導きがあった

しかし、これらすべての背後にあったのが、神の導きでした。「万軍の神、主が彼とともにおられた」からこそ、国は確立したのです(10節)。ダビデは、自分の思いを越えて主が働かれることを確信したに違いありません。まさに、主が自分を王として堅く立てられたことを知ったのです。それは「主の民イスラエルのため」だったと記されていることにも留意しましょう。王とされたのは、主の民を導くためでした。

その後の聖書の記述でも、ペリシテ人との戦いにおいて、ダビデは自分の経験によらず、「主に伺った」と、主の導きを祈り求めたことがわかります。ダビデが高慢にならず、謙遜に主に従っているとき、主はこのイスラエルの国を支えてくださいました。この民は「神の選びの民」であり、神が本当の王であることを受け入れるなら、主はすべてのことを益としてくださるのです。

教会も、神の民の集まりです。主のみ旨を第一にしなければなりません。そのためには、謙遜に神のみ旨は何なのかを祈り求めることが不可欠です。日曜日だけでなく、毎日毎日、主のみ言葉を聞き、それに従う者となりましょう。そのとき、教会は、「神の国」の素晴らしさを、周囲の方々に幾分かでも示すことができるのです。