2021.9.19 メッセージ内容

「幸せな家庭」 ルツ記1:1-9

あなたこそ私の主。私の幸いは、あなたのほかにはありません。(詩篇16:2)

どのような家庭が幸せでしょうか。立派な家に住むことでしょうか。みなが、病気をしないで元気に過ごすことでしょうか。確かにそれは幸せかもしれません。しかし、そのような家庭であっても、互いに争いがあり、皆が自分勝手に生きているなら、本当に幸せとは言えません。

一、ナオミの場合

ナオミは夫のエリメレクとベツレヘムの村で生活していました。しかし、雨が降らない日が続き、作物がまったくできなくなりました。そこで二人は、二人の息子を連れて、耕作のできる遠くの国モアブへ移住したのです。その国で10年ほど過ごす間に、息子たちはその国の人と結婚し、しばらくは幸せな日々をおくることができました。6人みんな神様を信頼し、神様の祝福を受けたことを心から感謝していました。

しかし、残念なことに夫エリメレクが病気で亡くなりました。それだけではありません。二人の息子たちも、次々と死んでしまったのです。ナオミはどんなに辛かったでしょうか。「神様はひどいことをされる」と嘆いたかもしれません。そして故郷のベツレヘムへ帰ろうと決心したのです。でも、そこには別の苦しみがありました。

二、オルパの場合

ナオミからその話を聞いた嫁の一人のオルパは、悩みました。というのは、ナオミは自分の亡くなった夫の母親ですから、本当は一緒にベツレヘムへ帰ったほうが良いと考えました。でもそうすると、自分の実の両親や兄弟からは離れて、誰も知る人のいない所へ行かねばなりません。ナオミも、そうすることはオルパの幸せにならないと思って、「親のところに帰りなさい」と言いました。

オルパは複雑な気持ちだったでしょう。ナオミたちと一緒に生活しているときは、親や夫の信じている神様を自分も信じていたのですが、モアブの国に残ると、昔の習慣に戻ってしまいます。悩んだあげく、彼女はモアブの国にとどまることに決めました。昔は、今よりもっともっと、新しい世界に入っていくことは、困難だったからです。オルパは声を出して泣いて、ナオミと別れることを決心しました。

三、ルツの場合

もう一人の嫁のルツも、同じように悩んだことでしょう。しかし彼女は言いました。「お母様が行かれるところに私も行き、住まれるところに私も住みます。あなたの民は私の民、あなたの神は私の神です」と(16節)。ルツは、母親の信じている神様を自分も信じ続けたいと願ったのです。もちろん、年取ったナオミを一人で旅に出すことは忍びなかったという理由もあったでしょう。

ルツは、自分の夫の母親を誰よりも大切にしたいと思ったに違いありません。決して、自分の本当の親を忘れたわけではなかったでしょう。でもナオミを助けることは自分にしかできないと考えたのです。さらに、ナオミの信じている神様は、自分がそれまで聞いていた神様とは根本的に違う、真の神だと理解したのです。ルツは、自分の幸せは、ナオミが幸せになることと思い、神様とナオミを愛して、この決断をしました。

オルパを批判することはできません。そのほうが確かに理屈にかなっていると思われます。しかしルツは、他の人の幸せが自分の幸せになると確信していました。現代においても、大きな決断をしなければならない時、ルツの物語が聖書の中に記されていることを思い出しましょう。